2008年8月29日金曜日

実録・北京のウラ事情。

「北京のアキバ」と呼ばれてる中关村へプリンタを買いに行ってきました。
まず、驚いたのが値段の高さ。
価格.comの最安値で15000円程度のものでしたので、
まぁ1500元(約22500円)あればお釣りがくるかなぁって見積もってました。

が、表示されている价钱はどの店を覘いてみても2000元(約30000円)超えでした。
交渉の結果、1750元(約26250円)まで下げてもらいましたが、
日本での価格を知っているので、なんだか損した気分です。

で、本題はこれからです。
プリンタを買う前に私が中关村を歩いていると、小さな男の子と目があったので、
微笑みかけていたら、その母親(?)と思わしきオバチャン(推定50歳)に声を掛けられました。

婆「ニーハオ!DVDあるよ!DVDあるよ!」
我「え?ほんとに?」

オリンピックの影響で、海賊版のDVDは絶滅したと聞いていました。
なので、ちょっとだけ興味がありました。

我「日本のもあるの?」
婆「あるよ。ここから3分行ったところにあるからついて来て!」

オバチャンは男の子を抱き上げ、歩き始めました。

我「あなたの子供ですか?何歳?」
婆「うん、2歳よ。」

ずいぶん高齢出産なんだなぁ。辛苦了。

我「3分経ったけどまだ?」
婆「まだ2分よ。」

我「もう5分も歩いてるんだけど。」
婆「この子を抱いて歩いてるからスピードが遅くて…。」

でも決して謝らないオバチャン。
中国人はプライドが高いので、ちょっとのことじゃ決して謝りません。















歩かされること10分ほど、ぼろぼろのアパート群に案内されました。
ここが北京なの?中关村なの?と疑いたくなるほどのぼろさでした。
アパートの一室に案内されるのかなと思っていたら、
通されたのは、アパートの隣りにある更にボロイ建物。
なんと表現したらいいんでしょうか。
日本でいうならば、田舎にある牛小屋のようでした。
(写真が撮れなかったが残念!!)

小屋の中から若い女性が出てきました。
すると、男の子が「妈妈!」と声を上げました。
このオバチャンはこの男の子の母親ではなく、
客寄せのためにこの男の子を使っていたのでした!
つまり、私はまんまと騙されたのです。

年齢に見合わない子供を連れて、物乞いをやっている老婆に出くわすことがよくありますが、
おそらく同様なのでしょう。やっと謎が解けました。

小屋の中にはベッドや家具もあったので、
この母子はおそらくここで生活をしていると思われます。

ベッドの下から、大きな箱を取り出して
簡易パッケージのDVDを見せられました。
1枚30元(約450円)とのこと。

タイトルはすべてアダルトビデオで、
日本、韓国、台湾、香港、タイ、洋モノとバラエティに富んでいました。
パッケージを見る限り、すべてウラだと思われます。

しかしながら、私が欲しかったのは日本の映画やドラマだったので
あるかどうか尋ねてみると、

婆「あるよ!」

とおもむろに取り出したのは映画仕立てのAVでした。

もちろん私は買うはずもなく、来た道をまた10分歩き、
中关村へ戻りました。そして、プリンタを購入してホテルへ帰りました。
おしまい。

■今日のまとめ■
北京随一の電気街である中关村から歩くこと10分ほどで目を疑いたくなるほどのスラム街へ。
中国は日本以上の格差社会であることを実感しました。
貧しい人は日銭を稼ぐためにウラDVDを売り、
小さな子供まで売り子に駆り出されていました。

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